シルシ

食に関係した情報をお届け致します。

お彼岸 緑色の牡丹餅もある?


春のお彼岸




こんにちは
暖かくなり、もう春のお彼岸の時期なんですね。ここまで来ると暖かくなります。
お彼岸といえばやっぱり「牡丹餅(ぼたもち)」ですよね。この時期の楽しみのひとつです。
ところで、ぼた餅っていろいろな種類があるそうですが、関西には緑色の牡丹餅もあるそうです。関東地方の方には珍しいと思うので取り上げてみたいと思います。
そこで今日は『お彼岸の牡丹餅(ぼたもち)』についてお話をしたいと思います。



春のお彼岸 牡丹餅


牡丹餅



 春と秋に迎えるお彼岸に食べるものといえば、「牡丹餅」と「御萩」です。一般的には春のお彼岸には「牡丹餅(ぼたもち)」が、秋のお彼岸には「御萩(おはぎ)」を食べます。


 見た目は同じように見えますが少し違うところがあるんですよ。


牡丹餅(ぼたもち)


牡丹餅


 牡丹餅は、春に咲く牡丹(ぼたん)の花に似せて大きめに作られていて、花の名前をとって「牡丹餅」と名付けられています。大きさは大き目のお餅です。

  • もち米を使うのが基本です。

  • もち米を、お餅になるまでしっかりとつきモチモチ感を出す。

  • 硬い小豆を使い、しっかりと煮た、こし餡を使います。


御萩(おはぎ)


御萩


 御萩は、秋に咲く萩(はぎ)の花に似せて、小さく、上品な小ぶりに作られていて、花の名前をとって「御萩」と名付けられています。

  • 御萩は、うるち米を使うのが基本です。

  • うるち米は、粒が残る程度につきます。

  • 餡子は粒あんで、収穫したばかりの柔らかい小豆を使います。



 見た目は似ていますがわずかなところに違いがあります。きっと季節を感じることができるように分けていたんですね。ちなみに、今ではもち米もうるち米への拘りはほとんどないそうです。


 牡丹餅と御萩の違いはこのくらいにしまして、緑色の牡丹餅の話に移ります。



緑色の牡丹餅


青のり牡丹餅


 緑色の牡丹餅は、西日本を中心に作られています。関東にお住まい方は珍しいことでしょう。東北ではずんだを使いますが、関西では「青のり」を使うようです。
牡丹餅に青のりって意外な発想ですよね。


 作られた背景には諸説あるようですが、江戸時代の京都で、見た目や香りを楽しむために青のりを使うようになったそうです。また、ある和菓子屋さんが大丸心斎橋店さんの要望にお応えして売り出したという説もあります。もっとも、西日本では青のりを練りこんだ羊羹などもあるので、珍しいことではないのでしょうね。



青のりの牡丹餅(御萩)を作ってみよう!



用意するもの(4人分)

  • 米 30g

  • もち米 90g

  • 餡子 200g

  • 水 150㏄

  • 青のり 適量



作り方

  1. もち米と白米を合わせて、研ぎます。

  2. 水気をよく切り、分量の水を入れ、一晩浸けておきます。

  3. 通常の炊飯でお米を炊きます。

  4. 炊けたらお米の半量をすりこぎで潰します。

  5. お米を合わせます。

  6. 餡子をお米で包みます。

  7. のりをたっぷりまぶして完成です。



 磯の香りとほんのり塩味で美味しいですよ。胡麻をまぶしてもOKです。江戸時代発祥の牡丹餅をお試しください。



今日の最後に

 お彼岸に食べる牡丹餅には、緑色をしたものがあります。関西地方を中心に作られている、青のりをまぶしたものです。青のりの塩気が甘味を引き出して美味しいです。


 春のお彼岸は「春分の日」の前後3日間、合計7日間の期間です。ご先祖様のお墓参りに牡丹餅をお供えして、お墓参りが終わったら持ち帰り美味しく食べてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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郷土菓子! 熊本いきなり団子


サツマイモ




こんにちは
「美味しいおやつが食べたい」ということで見つけたのがサツマイモを使ったお菓子です。
「いきなり団子」というお菓子でなんですが、凄い名前ですよね。
名前に付けられている「いきなり」って気になりますね。変わった名前でもあり、何よりも美味しそうなので取り上げてみたいと思います。
そこで今日は『いきなり団子』についてお話をしたいと思います。



いきなり団子


いきなり団子



 いきなり団子(いきなりだご)は、熊本県に伝わる郷土菓子で、特産のサツマイモを輪切りにして、小豆餡を小麦粉の生地で包み蒸した昔ながらのお菓子です。熊本市周辺の家庭では自家製のおやつとして愛されてきました。モチモチとした食感で、薄い塩味が甘さを引き出し餡子とのバランスが絶品なお菓子です。


 ちなみに、いきなり団子はサツマイモと餡子を餅や小麦粉で包んだものが一般的ですが、熊本県には粒餡やこし餡の代わりに白餡や紫芋餡が入ったものなどもあります。


 いきなり団子のはじまりは、江戸時代の頃といわれています。お殿様が農家に立ち寄られた際に、茹でサツマイモを団子の皮で包んでふるまったところ、お殿様はたいへん喜ばれたそうです。美味しさに驚き喜んだことから、いきなり団子が広く知られるようになりました。また、戦後の日本では砂糖はぜいたく品であったため甘いお菓子は食べることができず、おやつ代わりに蒸かしたサツマイモを食べていたそうです。しかしながら毎日では飽きてしまい、あるときサツマイモを小麦粉の生地で包んで蒸かして食べたのがはじまりという説もあります。ちなみにどちら説も、当時のいきなり団子は当然ながら砂糖は使われず、塩味だけだったそうです。


 それにしても「いきなり団子」とはインパクトがある名前です。



「いきなり」の意味は?


いきなり団子


 いきなり団子の名前に使われている「いきなり」には、熊本の方言で「簡単や手軽」といった意味があります。短時間で「いきなり」作ることができ、お客様をもてなせという意味で付けられています。


 また、いきなり団子を作るときには、サツマイモを生のまま切って生地で包みます。予め蒸かす必要がなく生のまま直接使うことから「生き成り団子」と呼ばれるようになったという説もあります。なので「簡単や手軽」といった他にも、「直接」といった意味もあるようです。




手作り!いきなり団子


いきなり団子


 昔ながらのお菓子である「いきなり団子」はご家庭でも作ることができますよ。



用意するもの (8個分)

  • 薄力粉 200g

  • 水 110cc

  • 塩 小さじ1

  • サツマイモ 1~2本

  • 餡子 市販のもの(なくても可)



作り方

  1. 薄力粉、塩、水をボールに入れて良く捏ねます。(表面にツヤが出るまで、10分間くらい捏ねます)

  2. 生地にツヤが出たらラップなどを被せて乾燥しないようし、室温で20分休ませます。

  3. サツマイモを1㎝の厚さに輪切りにして水に晒します。(皮は剥いても剥かなくても良い)

  4. 休ませた生地を包丁で8等分し、サツマイモより大きくなるように手で生地を伸ばしておきます。

  5. はじめに、伸ばした生地の上に餡子をのせて、次に水気を拭き取ったサツマイモをのせて包みます。

  6. 蒸気の上がった蒸し器に、閉じた部分を下にして、団子の大きさにカットしたオーブンシートの上に並べ、強火で25分ほど蒸します。

  7. 粗熱が取れたらラップに包み完成です。



 生地に白玉粉上新粉が混ぜるとモチモチ食感になりますよ。常温保存の場合は、1日くらいで食べ切ってくださいね。また、ラップに包んだまま冷凍も可能です。解凍はレンジ加熱で!アツアツをお召し上がりください。




いきなり団子(蒸し器なし)

用意するもの(8個分)

  • 上新粉 100g

  • 薄力粉 100g

  • 水 140cc

  • 塩 小さじ1/3

  • 砂糖 大1~2

  • サツマイモ 1~2本

  • 餡子 市販のもの



作り方

  1. 上新粉、薄力粉、塩、水、砂糖をボールに入れて良く捏ねます。(表面にツヤが出るまで、10分間くらい捏ねます)

  2. 生地にツヤが出たらラップなどを被せて乾燥しないようし、室温で20分休ませます。

  3. サツマイモを1㎝の厚さに輪切りにして水に晒します。(皮は剥いても剥かなくても良い)

  4. 休ませた生地を包丁で8等分し、サツマイモより大きくなるように手で生地を伸ばしておきます。

  5. はじめに、伸ばした生地の上に餡子をのせて、次に水気を拭き取ったサツマイモをのせて包みます。

  6. 6を耐熱皿に並べて、蒸気が逃げないようにふんわりラップで包みます。

  7. 電子レンジで7~9分くらい加熱します。(スッと串が通るくらい)

  8. 粗熱が取れたらラップに包み完成です。



 レンジを使えば蒸し器が不要で時間短縮にもなりますよ。



今日の最後に

 いきなり団子(いきなりだご)は、輪切りにしたサツマイモと餡子を小麦粉の生地で包んで蒸した菓子で熊本県の郷土菓子です。「輪切りにしただけの芋をいきなり(そのまま)包んで蒸した」ことが名前の由来になっています。


 いきなり団子はご家庭でも作ることができます。とてもしんシンプルなお菓子ですが、輪切りにしたサツマイモがそのまま入っているので食べ応えがありますよ。おやつに作ってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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春の和菓子桜餅! 「どうして桜の葉に包まれているの?」


サクラ




こんにちは
桜が咲きはじめましたね。暖かい春がやってきますね。
桜といえばやっぱり桜餅。春を代表するお菓子ですよね。
ところで、桜餅ってどうして桜の葉で包まれているのでしょうか。見た目だけで桜の葉を使っているのでしょうか。
でも、それなら綺麗な若い綺麗な葉を使いますよね。
そこで今日は『桜餅』についてお話をしたいと思います。



桜餅


桜餅



 桜餅は、桜の葉で餅菓子を包んだ春の和菓子のひとつです。桜餅は2種類が存在し、皮を餡に巻いて桜の葉でくるんだ関東風の「長命寺(ちょうめいじ)」と、餡をお餅で包んだものを桜の葉でくるんだ関西風の「道明寺(どうみょうじ)」に分かれます。どちらも「桜餅」に間違いはありませんが、区別するときにだけ「長命寺」と「道明寺」と分けて呼んでいるそうです。


関東風の桜餅 長命寺


桜餅 長命寺


 小麦粉を水でのばして、薄く焼き小豆餡を包んだクレープ状の桜餅です。発祥から「長命寺」とも呼ばれています。


 最初に作られたのは、江戸時代の1717年享保2年)、隅田川沿いにある長命寺の門番・山本新六が、桜の落葉掃除に悩まされていたところ、葉っぱを何かに使えないかと考えた末に、樽で塩漬けにした桜の葉っぱをお餅に巻いて門前で売り出したのがはじまりとされています。


関西風の桜餅 道明寺


桜餅 道明寺


 もち米を蒸してから乾燥させ、粗挽きした道明寺粉の皮で餡を包んだ桜餅です。大阪の道明寺で保存食として食べられていた「道明寺粉」を使って作られているので「道明寺」または「道明寺餅」と呼ばれています。関西の桜餅はこちらが主流になります。


 特徴は、餅の表面がツブツブとしていて、食感も粘りや弾力に優れている点です。粒餡が主流になります。ちなみに、道明寺は葉っぱがお餅にひっついてはがしにくいため、人前で食べる際には葉っぱごと食べることが一般的です。



桜餅が桜の葉に包まれている理由



桜餅


 当初は落ち葉の再利用でしたが、葉を漬けることでその価値は変わりました。主な役割は2つです。


  • 「お餅に香りを付けるため」

  • 「お餅の乾燥を防ぐため」


桜の香り付け

 塩漬けして発酵した桜の葉には「クマリン」という成分が含まれていて、独特の香りたちます。人工的な香料を使わずに、葉で桜の香り付けをしています。この桜の葉は、生の桜の葉に香りはありませんが、塩漬けすることであの独特な桜の香りが出てくるんですよ。


 現在、桜餅で使われている葉はオオシマザクラ(産地は主に伊豆半島)という桜の種類で、他の桜よりも葉の香りがあります。この独特な香りが、リラクゼーション効果・血行促進効果・うつ状態の改善・咳止めの効果・抗菌作用など身体に良い効果を与えてくれます。



お餅の乾燥を防ぐ

 桜餅はお餅ですから乾燥すると固くなってしまいます。桜の葉と使って、お餅を包むことでお餅の露出を少なくし乾燥を防ぎます。


 乾燥してしまうと一気に劣化が進んでしまい、美味しく食べることができる期間が短くなってしまいます。そこで、乾燥を防ぐため塩漬けした桜の大きな葉っぱを使ってお餅を包むようになりました。さらに、桜の葉を巻くことで抗菌作用が生まれ、衛生的な面でもその理由になっています。


 ということで、桜の葉を使う理由はこの2つです。もう少しだけ言うと、塩味を付けることも理由になります。桜餅って薄っすらと塩味が効いていますよね。塩味は、餡子やお餅の甘さを引き立てる意味があって、桜餅にとって重要な調味料になっているんです。少量の塩は甘味を呼び出しますからね。ちなみに、醤油漬けにした葉を使った時代もあったそうですよ。もちろんNGですよね。なお、葉を食べる、食べないは本人次第です。



桜餅を手作りしよう!


桜餅


 普段はお店で買うことが多い桜餅ですが、自宅でも作ることができますよ。



桜餅の作り方(関東風 長命寺

用意するもの(10個分)

小豆餡

  • 小豆 300g

  • ラニュー糖(上砂糖可) 300g



生地

  • 白玉粉 10g

  • 上白糖 40g

  • 薄力粉 70g

  • 食紅 少々

  • 桜の葉の塩漬け(市販の真空パック) 10枚

  • サラダ油 適量



作り方(餡子と下準備)

  1. 小豆はサッと洗い、たっぷりの水に半日浸けます。

  2. 桜の葉の塩漬けは水に1時間ほど浸けて塩抜きをし、水気を拭き取ります。

  3. 上白糖と薄力粉は合わせて振るいます。

  4. 小豆の水気を切って大きめの鍋に入れ、水を小豆より2~3cm上まで加えて強火にかけます。

  5. 沸騰したら一度ザルに上げて、再び小豆を鍋に戻し、水をたっぷり加えて強火にかけます。

  6. 沸騰したら、約50℃の温度まで水を加え下げて、弱火にしてコトコトと1時間~1時間30分、アクを取りながら茹でます。

  7. 小豆が指で簡単につぶれるようになったら茹で上がりです。

  8. 豆が湯にたっぷりかぶっている状態になるまで水の量を調整し、グラニュー糖を半量加えて弱火で10~15分間煮ます。

  9. 残りのグラニュー糖を加え、さらに10~15分間煮ます。

  10. 2/3の量を鍋に残して再び弱火にかけ、木べらで練りながら焦がさないように水分をとばします。

  11. 約15分間練り続けてから、バットなどに移して粗熱を取ります。

  12. フードプロセッサーにかけ、バットに広げて1時間ほど置き完成です。



生地を作る

  1. ボウルに白玉粉を入れ、水3/4カップを少しずつ加えながら泡立て器で溶きます。

  2. 別のボウルを用意して、薄力粉と上白糖を入れ、先程の白玉粉を少しずつ加えて泡立て器で混ぜます。

  3. 小さめの器に食紅を水少々で溶き、竹ぐしなどを利用して少しずつ白玉粉に混ぜ合わせます。

  4. 混ぜたら室温で約20分間休ませます。

  5. フライパンを弱火で温め、サラダ油を薄く敷き、生地を大さじ2ほどとり、だ円を描くようにフライパンに広げます。

  6. 表面が乾いて周りが反り返ってきたら、裏返し、裏面も乾かす程度に焼きます。

  7. 1枚焼き上がるごとに、乾燥を防ぐために濡れフキンではさみます。

  8. 小豆餡を30gずつに分けて丸め、皮で小豆餡を包みます。

  9. 桜の葉で巻いて完成です。



 小豆餡は時間がかかるので市販のものを使っても構いません。また、食紅を使わずに苺ジャムを使っても美味しいですよ。挑戦してみてくださいね。




桜餅の作り方(関西風 道明寺)

用意するもの(10個分)

  • 道明寺粉(着色されてるもの) 100g

  • 砂糖 大さじ1

  • 餡子 10個分(150g)

  • 桜の葉 10枚

  • 水 140ml



作り方

  1. 塩漬けの葉を10分水に浸し、塩抜きをします。

  2. 耐熱ボールに道明寺粉・水140ml・砂糖大さじ1を入れ軽く混ぜ、ラップをして600Wで4分加熱します。

  3. 加熱したら軽く混ぜてラップに包み俵型にして、10等分に分けます。

  4. 餡子は15gずつで分けておきます。

  5. 餅を薄く伸ばして餡子で包みます。

  6. 桜の葉を巻いて完成です。


 手を少量の水で濡らしながら包むと、きれいに包むことができますよ。




今日の最後に

 桜餅に桜の葉を使う理由は、「お餅に香りを付けるため」と「お餅の乾燥を防ぐため」です。いずれも塩漬けにして加工されているのでこの2つが可能になります。また、塩漬けにすることで塩分を与えるといった意味も兼ねています。


 春の和菓子桜餅の葉には、クマリンという成分が含まれています。塩漬けすることによって発酵し、酵素の作用によって、あの桜の葉特有の香り成分「クマリン」が生じます。芳香、抗菌作用に加え、血圧低下作用、アルツハイマーの防止や回復、ガンの抑制作用といった効果があるんですよ。春です!江戸時代に生まれたクマリンの香りを楽しみながら、桜餅を食べてみてはいかがですか。
最後までお読みいただきありがとうございました。




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ホワイトデー! マカロンはどこの国のお菓子?


マカロン




こんにちは
もうすぐホワイトデーですね。ホワイトデーのお返しに「マカロン」を贈る方も多いと思います。マシュマロやキャンディー、クッキーなどもありますが、カラフルな見た目から定番のひとつになっていますね。
ところで、マカロンってどこの国のお菓子なのでしょうか。アメリカ?ヨーロッパ?
そこで今日は『マカロン』についてお話をしたいと思います。


カロン


マカロン



 マカロン(Macarons)は、アーモンドパウダー、砂糖、卵白を混ぜた生地を丸く焼いた半球形の焼き菓子です。一般的には、生地をガナッシュで挟んだものがポピュラーで、「マカロン・パリジャン」と呼んでいます。その他にも、表面がヒビ割れたクッキーのよう状態の「マカロン・ド・ナンシー」などのマカロンも存在します。


 マカロンは、フランス発祥のお菓子だと思われがちですが、実はイタリア発祥のお菓子なんですよ。正確なマカロンの起源ははっきりしていませんが、8世紀頃にイタリア・ヴェネチアでつくられた「マカローネ」というお菓子が原型だという説が有力です。


 その後16世紀にイタリアからフランス国王アンリ2世に嫁いだカトリーヌ・ド・メディシスにより持ち込まれ、フランスにも広められました。フランスでは主に、戒律の厳しい修道院で、肉食は禁じられていたために、タンパク質が豊富で栄養価の高いアーモンドと卵白を使ってつくられることから発展しました。ちなみに、フランス全土で約250種類ものマカロンのレシピがあるそうです。


 日本へマカロンが伝わったのは江戸末期~明治期にかけてのことです。クッキーのよう状態の「マカロン・ド・ナンシー」というマカロンが日本に持ち込まれて、食べるようになりました。


 当時はアーモンドパウダーが手に入りにくいから、落花生の粉を使っていたそうです。これが日本風に進化して仙台発祥の和菓子「まころん」が誕生しました。ちなみに、現在のようなマカロンを味わうことができたのは、1970年頃にホテル西洋銀座で提供されてからのことです。


まころん




ユニークな名前

 マカロンという名前は、イタリア語の練った生地を切って作る食べ物を意味する「マッケローニ」語源になっています。イタリアのヴェネツィア地方の方言で「繊細な生地」という意味があるそうです。


 マカロンがフランスに伝わった当時は、「マカロン」も「マカロニ」も全て「マカローネ」と呼ばれていたようです。17世紀に入ってようやく、お菓子は「マカロン」、パスタ生地は「マカロニ」と呼ばれるようになりました。



手作りマカロン


マカロン


 マカロンはご自宅でも作ることができますよ。



用意するもの(10個分)

  • 卵白(卵1個分) 35g

  • アーモンドプードル 35g

  • 粉糖 35g

  • ラニュー糖 35g



作り方

  1. はじめに粉類をふるっておきます。

  2. 卵白を泡だてメレンゲにします。(最初は高速で30秒泡立てる)

  3. そこへグラニュー糖を半分加えて混ぜて、高速で30秒泡立てます。

  4. 残りのグラニュー糖を加えさらに高速で30秒混ぜて、最後に低速で30秒泡だてます。(メレンゲに艶があればOK)

  5. 粉類を2回に分けて加え混ぜます。

  6. 粉類を混ぜたら、マカロナージュをします。(泡を潰して、生地の硬さ調整する作業)

  7. 丸い口金の絞り袋に生地をいれます。

  8. クッキングシートを敷いた天板に、直径3cm程の丸型になるよう生地を絞ります。

  9. 絞り出したら、マカロンの表面が乾くまで、30~60分ほど置きます。

  10. オーブンを150℃に予熱します。

  11. オーブンに入れる前に、マカロンの表面を指で軽く触り、左右に動かしてくっつかないか確認します。

  12. 150℃のオーブンで13分程焼き上げます。

  13. 膨らんで周りにピエ(ピエ=焼いたときに下の部分が広がってできる足みたいにみえるもの)が出てくるまで焼きます。

  14. オーブンから取り出して粗熱をとり生地の完成です。


ピエ



※マカロナージュ=生地をボールにこすりつけるようにして空気を抜きながら混ぜる作業。大きな気泡を抜いて、細かい気泡だけを残します。


やり方

  1. ゴムベラで生地をボウルの側面に押し付けるようにして混ぜ泡を潰します。

  2. 2回くらい混ぜ、一度生地を落としてみて状態を確認します。

  3. 生地にツヤが出て、すくって落とすと逆三角形の形になってゆっくりと生地が落ちるくらいの硬さにします。(落ちてからも模様が15~20秒くらい消えずに残っていればOK)

  4. マカロナージュ完了です。


 マカロナージュをやり過ぎると焼いても膨らまないので注意!反対に足りないと、つるっとした表面になりません。



ガナッシュを作る



用意するもの



作り方

  1. ホワイトチョコレートはこまかく刻んでボウルに入れます。

  2. 耐熱容器に生クリームを入れ、ラップをかけて電子レンジ(600W)で30秒加熱します。

  3. ホワイトチョコレートのボウルに加え、ホワイトチョコレートが溶けるまで混ぜます。

  4. 溶けたら室温に置いて冷まして完成です。



 マカロンに、ガナッシュを絞り出し袋に入れて絞り(スプーンなどでのせてもOK)、2枚1組ではさめば手作りマカロンの完成です。ジャムやチョコレートクリームをはさんでも美味しいですよ。一週間以内に食べ切ってくださいね。



今日の最後に

 マカロンは、イタリア発祥の焼き菓子です。イタリアからフランスへと渡り、フランスで花開いたマカロンは世界中で愛されるお菓子になりました。


 今ではホワイトデーのお返しとしても注目されていますが、普段のおやつにも最適です。手作りマカロンを作ってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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岩手県の郷土菓子「きりせんしょ」


春の風景




こんにちは
昼間はポカポカ暖かくて、良い季節になりましたね。春ですね。
そんな春に、手作りできる美味しそうな郷土料理の和菓子を見つけましたよ。
きりせんしょという和菓子なんですが、美味しそうなので取り上げてみたいと思います。
そこで今日は『きりせんしょ』についてお話をしたいと思います。


きりせんしょ(切山椒)


きりせんしょ



 きりせんしょ(切山椒)は、米粉の生地に、クルミを入れて作る、岩手県に伝わる伝統的な郷土菓子のひとつです。お祝い事で仏壇にお供えたり、堅くなっても美味しいとから農家の間食や子供のおやつだったそうです。花巻では、桃の節句などお祝い事の際に飾ったり食べたりする習わしがあります。また、盛岡にもきりせんしょがあり、花巻とは少し違っていて、盛岡のに比べて平らな小判型をしています。さらに黒蜜とクルミが入っていてふっくらした食感が特徴的です。


 特徴的な名前ですが、古くは、山椒をきざんで浸した汁で粉を練ったところから、「切りさんしょう」と呼ばれていて、これが訛って「きりせんしょ」と呼ばれるようになりました。



きりせんしょを食べよう!


きりせんしょ




用意するもの(10個分)



作り方

  1. もち米の粉と、うるち米の粉をよく混ぜる合わせます。

  2. 水を少しずつ混ぜながら、握れる程度の状態にします。(一晩寝かせても良い)

  3. クッキングシートを敷いた蒸し器を熱し、生地を入れて15分蒸します。

  4. 醤油と2種類の砂糖を火にかけ、弱火でドロッとなるまで煮溶かします。

  5. 生地をよくこね、煮溶かした砂糖を4~5回に分けて入れながらさらにこねます。

  6. まな板に片栗粉を敷き、片栗粉をつけながら小判型にします。

  7. クルミをのせて、蒸し器で5分蒸します。

  8. 冷めたらラップに包み完成です。



 生地をこねるときに、黒ゴマを加えると風味が良くなり美味しいですよ。打ち粉の代わりに水を付けながらやってもOKです。



レンジで簡単!きりせんしょ


用意するもの(10個分)



作り方

  1. 耐熱容器に、もち米の粉と、うるち米の粉をよく混ぜる合わせます。

  2. 水を少しずつ混ぜながら、握れる程度の状態にします。(一晩寝かせても良い)

  3. 耐熱容器にラップをふんわりとかけて電子レンジで3分加熱します。

  4. 軽く混ぜ、さらに3分加熱します。

  5. よくこねてから、熱いうちに小判型にします。

  6. 1個ずつラップに包み、冷ましたら完成です。



 硬さが残る場合は、レンジ加熱を30秒くらい延長してください。



今日の最後に

 きりせんしょは、岩手県に伝わる郷土菓子のひとつで餅菓子の一種です。お祝い事の際に飾ったり食べたりされてきました。黒砂糖を入れたり、醤油を多めしたりと地域によって味付けは異なり様々な味が楽しめます。ご自宅でも簡単に作ることができるので挑戦してみてはいかがでしょうか。昔ながらのおやつをお楽しみください。
最後までお読みいただきありがとうございました。






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