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魚肉ソーセージがピンク色の理由

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魚肉ソーセージがピンク色の理由




 こんにちは、何かと便利な魚肉ソーセージ (フィッシュソーセージ)。お弁当などにも使えて便利ですよね。ところで魚肉ソーセージの色ってどうして薄いピンク色なのでしょうか。そこで今日は『魚肉ソーセージの色』についてのお話をしたいと思います。


魚肉ソーセージ




魚肉ソーセージの色

 答えは、美味しそうに魅せるためです。

 理由は、魚肉ソーセージを加熱すると、魚や調味料が薄茶色になって見た目が悪くなってしまいます。そのため製造過程で赤みをつけています鮮やかにしています。

 茶色より薄いピンクの方が綺麗ですよね。

 着色に使われている着色料は、カイガラムシの一種からとれる天然食用色素のコチニール色素 (カルミン酸)を主に使っています。 なかには、合成着色料の赤106 (赤色106号)という発がん性物質が使われている製品があるので表示を確認して購入してください。

 現在ではトマトリコピン・くちなしの植物系色素を使って着色しているメーカーが増えているそうです。自然由来のトマトリコピンとくちなしなので、安全というわけですね。ちなみに、トマトから抽出したリコピンはビタミンEの約100倍の抗酸化作用を持つ色素です。くちなしは、古くから漢方薬として利用されていたもので、他の飲食物にも着色料として使用されています。 また、着色料ゼロの魚肉ソーセージも販売されています。



魚肉ソーセージの魚は?

 主にスケソウダラなど、白身魚の冷凍すり身からできています。その他にも、ホッケ、エソ、イトヨリ、タチウオ、マグロなどの魚がよく使われています。これらの魚をすり身にして塩を加えてよくすりつぶした後、調味料や豚脂肪、でん粉、香辛料などを加えしっかり練り合わせて魚肉ソーセージにしています。



どうして外装はオレンジ色のフィルムなの?

 オレンジ色の理由は、紫外線をカットして劣化を防ぐために、オレンジ色が有効だったからです。

 透明のフィルムを使うと、紫外線の影響でソーセージの色が悪くなることがあるので、フィルムの色はオレンジ色が採用されています。しかし、現在ではフィルムの機能向上により透明のフィルムを使った製品も多くなっています。また、魚肉ソーセージの色に近かったからということもあります。



どうして常温で保存できるの?

 答えは、製造過程で殺菌されているからです。

 魚のすり身はオレンジ色のフィルムに詰めて密封されます。そして120℃で4分間加熱して高圧高温殺菌されています。これらの作業工程より殺菌剤や保存料の不使用でも常温で3~6ヶ月もの保存が可能になっています。(保存期間はメーカーよって違うので表示を確認してください)

 あらかじめ殺菌されているので長期常温保が可能なわけです。缶詰と同じですね。



ちょっと雑談

ホモソーセージという商品の「ホモ」ってどんな意味?

 商品名なっている「ホモ」は英単語の「homogenize (ホモジナイズ)」という言葉が由来になっています。「homogenized」とは「均質化された」という意味になります。魚のすり身や調味料を均質に混ぜて作るソーセージだから「ホモソーセージ」なんですよ。使われている魚はタラ、ヒメジ、マグロなどが使われています。
ちなみに、ホモソーセージを製造・販売しているのは、株式会社丸善です。チーかまを作っている会社ですね。



今日の最後に

 魚肉ソーセージの色は、加熱したときの薄茶色を補正するために薄いピンク色をつけています。何故、加熱しているのかは、常温で長期保存を可能にするためです。なお、ピンク色の着色には、主に天然系着色料が使われています。

 魚肉ソーセージは、低カロリー・高タンパク質・低糖質の食品です。長期保存ができるの常備しておくといいかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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