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栄養豊富!「行者ニンニク」のアリシンはニンニクよりも多い!

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行者ニンニクは栄養豊富




こんにちは
山菜の中には行者ニンニクというものがあります。ニンニクの匂いがすごいですよね。この行者ニンニクはニンニクと違うのでしょうか。そこで今日は『行者ニンニク』についてお話したいと思います。


行者ニンニク




行者ニンニク

 はじめに、行者ニンニクとニンニクの違いからです。


 行者ニンニクはユリ科ネギ属の多年草で、別名はキトビロやヤマビル、ヤマニンニクと呼ばれています。高山と、東北から北海道にかけて生息している野草です。


  行者ニンニクは地上に出ている葉茎を食べ、旬は4~5月になります。行者ニンニクはニンニクよりも匂いが強いことでも知られていて、これは独特な匂いの成分であるアリシンがニンニクより多く含まれているからなんです。最大の特徴でもありますよね。


 行者ニンニクは成長が非常に遅く、種まきから芽が出るまでに約2年、さらに葉ができて茎が伸び収穫できるまでには5年以上の年月がかかってしまいます。生育期間が非常に長いことと、自生している行者ニンニクを乱獲する人がいることから、現在では天然物は少なくなっています。現在市場に出ている行者ニンニクは、人工栽培されたものが多く、天然ものはあまり見かけません。



 一方ニンニクを簡単に説明すると、ヒガンバナ科ネギ属の多年草です。香りが強く、強壮・スタミナ増進作用があると信じられています。旬は6月で、球根を食べ、基本的に別物になります。



行者ニンニクの由来

行者ニンニク


 行者ニンニクの名前の由来は諸説あります。一般的に有名なのが、仏教の修行をする行者が、ニンニクのような匂いがするこの山菜を食べていたと言う説です。厳しい修行に耐えるために、こっそり行者ニンニクを食べて滋養をつけていたと言われています。この説が最も有名で有力です。


 行者ニンニクと言う名前が一般的に知れ渡るようになったのは昭和に入ってから、植物学者の牧野富太郎氏が「ギョウジャニンニク」の名で植物図鑑に取り上げてからのことです。(名付け親ではない)



行者ニンニクの効能

アリシンが豊富

 行者ニンニクの特徴であるアリシンですが、これは臭いの元となる成分でもあり効能の一つでもあります。アリシンとはビタミンB1の吸収を助けてくれる効能があります。つまり、疲労回復や滋養強壮に効果が期待できるというわけです。他にも免疫力を高めてガン予防、血行が促進されるので動脈硬化冷え性血栓予防などにも効果的です。更には強い殺菌作用もあり、結核菌、ブドウ球菌赤痢菌、チフス菌など抗生物質として働くことが確認されています。



βカロテンも豊富

 葉の部分には多くのβカロテンが含まれているので、抗発ガン作用や免疫賦活作用が期待できます。また、βカロテンは体内でビタミンAに変換されるので髪・目・皮膚・粘膜などの健康維持に働きかけます。細胞の老化防止に効能があります。



ビタミンKが特に豊富

 行者ニンニクには、ビタミンKが特に豊富に含まれていることが大きな特徴です。ビタミンKは、骨を丈夫にするといった効能があります。また、止血効果があるので必要以上の出血を防止してくれる効果もあります。行者ニンニクのビタミンKは生鮮食品の中でもトップクラスの含有量です。


 他にも、ビタミンB1、B2、B6、ビタミンC、E、K、カロテン、ナイアシン葉酸ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄と栄養豊富、これだけ揃っていれば疲労回復に有力な食材と言えますね。



自生 行者ニンニク


 多くの栄養を含む行者ニンニクですが、手に入ったらどうしたらいいのでしょうか。簡単に言えば火を通せば食べることができますが、行者ニンニクは生でも食べることができるので1度は生食で食べてみてください。

行者ニンニクを生で食べる

 匂いが気になる方もいらっしゃると思うので、行者ニンニクの醤油漬けを紹介します。


作り方

  1. 行者ニンニクをよく洗う。

  2. 行者ニンニクを食べやすい大きさに切る。

  3. 保存瓶などに入れ、その上から醤油、みりん、を1:1で入れます。(お好みでゴマ油

  4. 一晩程度寝かせれば完成です。


醤油とみりんの代わりに、麺つゆでも可能です。
生なので行者ニンニクの香りが強いかもしれません。匂いが気になる方は、熱湯にくぐらせると甘みが出て食べやすくなります。ご飯や冷奴、お蕎麦などに添えて召し上がってください。



今日の最後

 ただの葉っぱなんですが意外と栄養豊富なんですよ。流石は行者の方が食べていただけのことはありますね。

 購入して保存するときは、湿らせたキッチンペーパー等に根元を包んで、ビニール袋等に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てて保存したくださいね。匂いが強いのでビニール袋はしっかり密閉してくださいね。4日程度保存できます。

 この時期は天然物が出ています。6月初旬までが旬の時期なのでご試食されてみてはいかがでしょうか。ちなみに私は天ぷらにして食べました。
最後まで読んでくださりありがとうございました。



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