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夏ミカンの名称に、「夏」を付けた理由!

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夏の果物




こんにちは
酸っぱさが特徴的な夏ミカン。暑い日に食べると美味しいですよねぇ。
ところで、春頃から見かけるのに、どうして「夏ミカン」と言うのでしょうか。
そこで今日は『夏ミカン』についてお話をしたいと思います。


夏ミカン




夏ミカン

 夏ミカンは、意外にも日本原産の柑橘なんですよ。


 夏ミカンは、文旦の血を引くもので、江戸時代(1700年頃)に日本で発生した歴史の古い柑橘です。


 夏ミカンの歴史は江戸時代中期に、現在の山口県長門市の青海島で、大日比海岸に漂着した果実の種を西本於長(おちょう)という女性が庭にまいて育てたのが起源といわれています。ちなみに、この原樹は現在も残っていて(原樹は根のみ、上部は接ぎ木されたもの)、1927年(昭和2年)から国の史蹟名勝天然記念物に認定されています。



夏ミカンの名称

 夏ミカンの正しい名称は夏橙(ナツダイダイ)が付けられています。地方によっては夏代々と書く場合もあります。


夏橙(ナツダイダイ)

 夏橙は、他の柑橘類と同様に晩秋には黄色く色付きますが、その時点では酸味が強すぎて食べることができません。冬まで収穫を遅らせてから貯蔵して酸を抜くか、春先から初夏まで木成りで完熟させることで酸が抜け食べることができます。このことから酸っぱさが抜けた果実を、初夏の時期に食べると言うことで「夏橙」と呼ばれるようになりました。


夏ミカン

 夏ミカンと呼ばれるようになった訳は、明治中期に大阪市場に出荷するようになったときに大阪の仲買商人から、「名が夏代々だとヨヨとも読め、中風病人のヨイヨイを連想し縁起が悪いので、夏みかんと呼ぶのが良かろう」と勧められ、商品名として「夏ミカン」の名前が付けられことが名称の理由です。この名称が広く普及し、現在も「夏みかん」として全国各地に流通しています。
ちなみに、日本原産である夏ミカンの学名は、シトラス・ナツダイダイ(Citrus natsudaidai)と言うそうです。



春なのに夏ミカン

 春に見かける理由は、品種改良が進み、春に収穫して酸が弱い品種だからです。夏ミカンの品種改良と言えばもう一つあり、「甘夏」は夏ミカンを品種改良したものです。夏ミカンより糖度が高いことが特徴で、正式名は「カワノナツダイダイ」と言うそうです。やっぱりナツダイダイが付きますね。



今日の最後に

 夏ミカンは、酸味を抜くために夏まで待って食べるので夏が付いています。


ちなみに、収穫したばかりの夏ミカンを食べるとレモンに違い酸っぱさがあります。収穫したばかりの夏ミカンの酸度は約1.8度、レモンの酸度が約2度あるそうです。レモンと同じレベルでは酸っぱくて無理ですよね。


 これを夏までに置くと酸度は約1.3度に下がるそうです。それでも酸っぱい気がしますが…。


 夏ミカンが美味しい時期は、春から初夏にかけてです。収穫時期を遅らせたり、倉庫などで寝かせて酸を抜き熟成させたりしていますので、7月くらいまでは美味しく食べることができます。クエン酸が豊富なので疲労回復に効果的なので、召し上がってみてはいかがでしょうか。
暑い日に食べる夏ミカンのゼリーが美味しい!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



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