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夏にピッタリ「心太」 えっ!この漢字はなんて読むの?

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夏の涼





こんにちは
夏とはいえ暑すぎると思いませんか。水分をしっかり摂ってくださいね。
話は変わりますが、この漢字ご存知でしょうか。


「心太」


私は、読めませんでした。


そこで今日は『心太』についてお話をしたいと思います。



心太とは?

 


 「心太」と漢字で書かれてもわかりませんよね。


 誰もが知っている食べ物で、天草を原料として、これを煮溶かして、型に流し込み成型して作る食品です。日本の夏の風物詩です。








「心太」は、「ところてん」です。




心太


 心太は、原料の天草(テングサ)を煮溶かして固めた状態のものです。西暦538年仏教伝来の頃に中国から伝えられたといわれています。日本史に登場するのは、西暦701年に制定された「大宝律令賦役令」の中に貢納品として「心太(ココロフト/ココロブト)」と言う名で登場しています。


 心太の由来は、原料の天草(テングサ)を煮るとドロドロに溶け、冷めると煮こごる藻であるところから、「こごる藻葉(コゴルモハ)」と呼び、固めたものを「ココロフト」と呼んでいました。「ココロフト」の「ココロ」は「凝る」が転じたもので、「フト」は「太い海藻」を意味しているそうです。


 その後、「ココロタイ」⇨「ココロテイ」⇨「ココロテン」と呼び名を変えて、江戸時代に現在の呼び名である「トコロテン」に転化したといわれています。


 心太という表記は、凝固させることを「凝(こご)る」と呼び、「こごる」が「ここる」になり最終的に「こる」と呼ばれるようになり、「心」の字があてられたといわれています。「太」の字は、「太い海藻」』を意味しているそうです。


  • 心=凝る

  • 太=太い海藻


 現在でも「心太」をそのまま使い、「心太(ところてん)」と表記します。



ちょっと雑談

心太と寒天の違い

 心太と寒天は食感も見た目も似ていますが、実はどちらも同じ原料の天草を使っています。何が違うかというと製法に違いがあります。


 心太は、天草をじっくり煮出して抽出した液を、冷やし固めると心太ができます。ここまでは同じ工程。寒天はこの後に、心太を戸外で1週間~2週間、凍らせて乾燥を繰り返すと棒寒天になり製品になります。


違い


 栄養にも違いがあり、心太は栄養がそのまま残っているのでミネラルが豊富で、磯の風味も感じられます。一方、寒天は乾燥し水分を抜いた分、ミネラルが減ってしまいます。ですが寒天はほとんど匂いがないので万人に受け入れられ、お料理やお菓子にも使うことができます。



今日の最後に

 「心太」を、ところてんと読む理由は、その昔ココロフトと呼んでいたものが時代とともに変わりトコロテンになりました。しかし、漢字はそのまま使われているので現在でも「心太」の漢字を使います。


 心太は90%以上が水分でできています。そのためとってもヘルシーな食材です。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類の食物繊維を含んでいるので、便秘解消やダイエット目的の方にお勧めです。暑い日に冷えた心太を召し上がってみてはいかがでしょうか。お酢をかけて食べれば疲労回復効果が期待できますよ!
最後までお読みいただきありがとうございました。



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