旬のカリン! カリンはどうやって食べるの?
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こんにちは
カリン(花梨)という果実をご存知でしょうか。のど飴などに使われている果実です。
でも花梨って生で食べたことありますか。あまり聞きませんが、生食は可能なのでしょうか。
そこで今日は『カリン(花梨)』についてお話をしたいと思います。
秋に美味しいカリン!
カリンは、中国の湖北が原産のフルーツで、古くから薬用として用いられてきました。カリンはフルーツといっても、果肉に「石細胞(せきさいぼう)」があるため実は非常に硬いのですが、とても香りが良いことから親しまれています。農薬を使わなくても簡単に育てられるので古くから栽培が行われていました。中国では、約2000年も前から「木瓜(モッカ)」という咳止めや鎮痛作用のある漢方薬としても使われていたそうですよ。
日本へは約1100年前の平安時代に、弘法大師が唐から苗を持ち帰ったことで渡来しました。このことは821年に香川県のまんのう町を訪れた空海が、唐から持ち帰ったカリンの木を植えたという記録が残っています。栽培が始まっのは江戸時代のこと、主に観賞用や薬用として植えられていました。ちなみに和名のカリンは、タイやミャンマー原産の花櫚(カリン)という植物に木目が似ていたことで、花梨(カリン)と呼ばれるようになったそうです。
余談ですが、カリンによく似たものに「マルメロ」という果実があります。マルメロは中央アジアが原産とされている果実で、日本へは1634年にポルトガル人によって渡来しました。見た目や香りもカリンとそっくりで薬効もほとんど同じなんです。なので、日本国内の主要産地である長野県ではマルメロのことをカリンと呼ぶそうです。
カリンとマルメロの見分け
少しややこしいので見分け方を紹介します。マルメロは洋梨のような形をしていて、果実には産毛のようなものがあります。一方、カリンには産毛は無く、スベスベしています。参考にしてください。
では、カリンの生食についての話に移ります。
カリンの生食は可能?
答えからいうと、生食には不向きなフルーツなので「NO!」です。
カリンはフルーツ とはいえ実が硬くて、さらに渋みがあるため加工しないと美味しくありません。食感もザラザラとして良くありません。
渋みの正体はタンニンで、これを取り除けば問題はありませんがひと手間かかります。ハチミツ漬けや果実酒などにすれば、渋みは抜けます。でも、食べるまでに数週間もかかるのが難点です!
生食に向かない理由
有機酸が強いので酸っぱい
渋柿に匹敵する渋み(タンニン)がある
ザラザラした食感がある
カリンを食べる
手軽に渋抜きをするなら加熱がお勧め! コンポートなら手軽にできるのでご紹介いたします。
**用意するもの
カリン 1個
水 200ml
砂糖 100g
レモン汁 大さじ1
作り方
カリンの端を切り落とし、縦4等分に切ります。
種を取り除き、皮を剥き、5~6㎜幅に切ります。
鍋にカリン、水、砂糖を入れ、中火でひと煮立ちさせます。
中火に落として混ぜながら、20分ほど煮込みます。
レモン汁を回し入れ、混ぜ合わせます。
火から下ろし自然に冷ましたら完成です。
続いてもう一つ、ハチミツ漬けを紹介します。
カリンのハチミツ漬け
用意するもの
カリン 2個
ハチミツ 750~1000g
清潔な瓶
作り方
カリンの端を切り落とし、縦4等分に切ります。
種を取り除き、皮を剥き、5~6㎜幅に切ります。(種は茶袋に入れる)
煮沸した瓶にカリンと種を入れ、ハチミツも入れます。
蓋をして寝かせます。
毎日瓶をふって、よく混ぜます。3週間~1ヶ月くらいでできあがりです。喉に良いのでお試しください。 冬季なら半年くらい日持ちします。ただ、作って1~2ヶ月程度で実と種を取り除いて、再度別の瓶に移すことを忘れずに行ってください。
今日の最後に
カリンな生食が可能かについては、硬さと渋みがあるので生食には向きません。加工する必要があります。渋みを抜くためには時間がかかりますが、加熱なら20分くらいで渋抜きができます。煮るだけなのでコンポートがお勧めですね。
カリンの収穫期は10月~12月初旬くらいまでです。カリンには、アミグダバリンという咳止め、痰、ぜんそくに効果がある薬用成分を含んでいます。また、カリンのポリフェノールがインフルエンザウイルスを抑制する効果があることも確認されています。これからの季節には丁度いいフルーツなので、食べてみてはいかがでしょうか。新聞紙に包んで冷暗所で保存すれば1ヶ月程度は日持ちしますよ!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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