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秋の味覚! 栗は追熟で4倍甘くなる!

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味覚の秋




こんにちは
10月に入り随分と気温が下がってきましたね。秋を感じます。
秋といえば栗ですが、「食べてみたら甘くなかった」ことはありませんか。せっかく買ってきたのにガッカリですよね。こんなときは甘い栗の見分け方とかはあると良いのですが…。
そこで今日は『甘い栗』についてお話をしたいと思います。


旬の栗


旬の栗



 栗には、日本栗、中国栗、ヨーロッパ栗、アメリカ栗の4種類があります。日本栗の歴史はとても古く、縄文時代の遺跡である「三内丸山遺跡(約5000年前)」からも数多くの栗が出土していることから、この時代には食されていたことがわかります。平安時代には京都の丹波で栽培が始められていたそうです。日本栗は、自生するシバグリ(芝栗)を品種改良したもので大粒で水分が多いのですが、甘味がやや少なく渋皮がしっかりしているのが特徴です。甘い栗といえば「天津甘栗」ですが、これと比べてしまうと日本栗は劣りますね。



甘くない栗

 もともと日本栗は甘味が少し弱い品種なのですが、栗を食べて甘くなかった原因は他にもあります。


 日本栗には多く品種がありますが甘さは品種の問題ではなく、収穫直後の栗は甘くありません。その理由は栗の主な成分はデンプンだからなんです。


 デンプンは、アミラーゼという消化酵素の活性により糖に変わります。簡単に言えば、熟成で甘くなります。甘くない栗は、熟成(糖の変換)が不十分といえます。ではどうしたら甘くなるのでしょうか。



甘くする方法


旬の栗


 甘くない栗を、美味しい栗に変えるにはいくつかの方法がありあります。その中でも自然に近いやり方を紹介します。


 栗は実ではなく種子なので、冬になるとエネルギーとなる糖を大量に作り出します。そのため糖を作り出すアミラーゼが大量生産されます。温度を下げて下げてあげれば栗の糖は増えます。家庭で温度が低い場所は冷蔵庫なので、ここで保存してあげれば甘味が増すというわけです。


 実際にどのくらい増えるかというと、 チルド室(0℃)で貯蔵した場合の糖は3日で2倍、30日で最高の4倍といわれています。これは氷蔵熟成というと方法で、農家の方が実際に行っているやり方なので保証済みです!


 ただ、茹でてしまうと、糖化は進まなくなるので必ず生の状態で行うようにしましょう。また、冷凍とは異なりますので0℃あたりの環境で保存しましょう。



氷蔵熟成

やり方

  1. 皮付きのままの新鮮な栗を洗わずに1日程度天日干しにします。

  2. 汚れが気になる場合は、拭き取ります。

  3. 新聞紙に包んでからビニール袋にいれます。

  4. 冷蔵庫のチルド室で保存します。

  5. 4週間程度置けば完了です。


 チルド室に入らない場合は、冷蔵庫の一番冷える場所で保存しましょう。湿気があるとカビが発生しますので新聞紙を交換しながら行ってください。


 すぐに食べる予定がない場合は、冷凍保存しましょう。3~6ヶ月くらい保存できます。



今日の最後に

 収穫したばかりの栗は甘くありません。追熟させることでデンプンが糖に変わり甘味出ます。1ヶ月程チルド室で寝かせてから食べましょう! 一部のお店などではしっかりと冷蔵保存されている栗が販売されています。こういったものを選ぶと手間が省けますよ。


 栗の旬は9~10月です。栗はとにかく栄養が豊富で、サツマイモの栄養を上回っています。なのにナッツ類の中では脂質が少ないのも特徴!これは見逃せませんね。今のうちに購入しておけば1ヶ月後には甘い栗になります。氷蔵熟成をお試しください。
最後までお読みいただきありがとうございました。



www.raruka.net




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