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「大根」の下茹でに、とぎ汁を使う理由!

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秋の食材




こんにちは
日が沈むと冷えますね。こういった寒い日はやっぱり温かいおでんが食べたくなりませんか。出汁の染みたアツアツの大根って美味しいですよね。
ところで、おでんの大根を煮るときにお米(とぎ汁)を使いますよね。あれって何の意味があるのでしょうか。
そこで今日は『大根』についてお話をしたいと思います。



大根


大根



 身近な野菜の一つ大根は、地中海沿岸が原産の野菜で、日本へは中国を経由して縄文時代から弥生時代のはじめに伝えられました。 大根を「だいこん」と呼ぶようになったのは室町中期からで、それまでは「於朋禰(おほね)」などと呼ばれていたそうです。「古事記」には、「清白(すずしろ)」の名で登場しています。


 本格的な栽培が始まったのは江戸時代に入ってからのことです。江戸に多くの人々が集中し食料が必要となり、多く品種が栽培されるようになりました。 江戸時代にはで130種もの大根が栽培されていたそうです。現在、最も多く出回っている「青首大根」は1970年代に誕生した品種です。


 このように日本人と深い関わりを持つ大根は、現在では一年中見かけることができますが一番美味しくなるのは冬です。味の染み込んだ大根は格別ですよね。それでは、本題の大根とお米の関係についての話に移ります。



大根をお米と一緒に煮る理由

大根を煮る


 おでんなどに使う場合に、下茹でという作業うぃ行います。この下茹でにはお米のとぎ汁などを使いますが、これにはいくつかの理由があります。



  • 苦味や臭みなどのアク抜きをする

  • 短時間で味が染み込む(柔らかくなる)

  • 大根に透明感を出す

  • 大根の甘みを出る



アク抜き

 お米を洗う際に出る白い水にはデンプン質が含まれており、このデンプン質がアクを吸着してくれます。



短時間調理

 大根を下茹ですると細胞が膨張して細胞壁が壊れ、これによって早く柔らかくなり、味も染み込みやすくなります。



透明感

 生の大根が白く見えるのは中に空気が入っているからで、煮込むことにより空気の代わりに水が入り透明感が出ます。見栄え良く仕上ります。出汁で煮れば出汁の色が付き美味しそうな色になります。



甘みが出る

 大根に含まれる「ジアスターゼ」という酵素が含まれています。ジアスターゼがデンプンを分解し「糖分」へと変化をします。このときに大根の中へ染み込んで行くので甘くなります。


 下茹でにはこのような理由があります。おでんやふろふき大根などを作る際には下茹でを行ってくださいね。


 ここでデンプンという言葉が出てきましたが、お米意外のデンプンでも効果は同じなんです。例えば、片栗粉や小麦粉です。少量(小さじ1杯程度)を加えるだけ効果が得られます。



大根の下茹で方法

用意するもの

  • 大根 人数分適量

  • お米のとぎ汁(デンプン) 適量



やり方

  1. 大根を3~4cmの厚さに切ります。

  2. 皮を厚めに剥きます。

  3. 皮を剥いたら、大根の面取りをします。

  4. 大根の片面に深さ5~6㎜程度の切り込みを十文字に入れます。

  5. 大根がかぶる程度のとぎ汁を鍋に入れ、火にかけます。(とぎ汁がない場合は、生米を小さじ1杯程度)

  6. 沸騰してきたら大根を入れ、弱火~中火で茹でます。(20分程度)

  7. ある程度茹でて、竹串が通ればOKです。

  8. お湯を捨てキレイな水で軽くゆすぎ下茹での完了です。


 下茹でを行った大根は調理時間が短く済むので、5分程度の煮込みでOKです。後は冷めながら味が入ります。おでんやふろふき大根などにお使いください。



今日の最後に

 大根を下茹でする理由は、主にアク抜きと短時間で味を入れることが目的です。見栄えも良くなるので、お料理の際にはひと手間加えてみてください。


 大根の旬は11月からです。大根はビタミンが豊富!寒い季節にピッタリの野菜です。美味しい時期に召し上がってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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