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旬の鱈! タラコと明太子の違い

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冬の食材




こんにちは
今の時期に美味しくなる魚といえば、鱈ですよね。鍋料理に使うと美味しい魚です。
ところで鱈といえばタラコですが、明太子も鱈の卵ですよね。この両者はどうして名前が違うのでしょうか。
そこで今日は『タラコ』についてお話をしたいと思います。


鱈(タラ)


鱈



 冬の鍋に欠かせない食材の鱈は世界各地に生息する魚で、日本近海では約90種類が生息しています。主な種類にはマダラ、スケトウダラ、コマイなどがあります。


 「タラ」の名前は、江戸時代に付けられたそうで、体に斑紋があることから、「マダラ」と付けられ、やがて「タラ」と呼ばれるようになりました。また、漢字で書くと「鱈」と書きますが、初雪の後に獲れ出す魚のなので魚へんに雪の字が当てられました。


 一般的に鱈というとマダラのことをいい、沿岸の浅場に住んでいて全長1m位に成長する魚です。鍋料理に使われることが多い種類です。また、オスには白子が入っており、白子は美味として珍重されます。


 見かけることが多い種類がスケトウダラです。スケソウダラとも呼ばれ体長約60cmとひとまわり小ぶりですが、かまぼこやちくわなどのねり製品の原材料に使われるので漁獲量が多くなります。また、スケトウダラは卵巣を食べることが多いのですが、これはタラコと呼ばれおにぎりなどに使われています。



タラコ


タラコ


 タラコとは、主にスケトウダラの卵巣のことをさし塩漬けにして加工したものをいいます。スケトウダラが獲れる北海道では、江戸時代にはすでに塩漬けのタラコが食されていて、明治時代には全国的な食べ物になりました。ちなみに、昭和の中期くらいまでは「タラコ」ではなく、「タラのコ」と呼ばれていたそうですよ。



明太子


明太子


 明太子は、福岡の方言で「タラコ」のことをいいます。韓国ではタラのことを「明太(ミョンテ)」と呼んでいて、これが福岡などにそのまま伝わり、「明太」の子ということで「明太子」と呼ばれるようになりました。主に西日本で「明太子」と呼ばれています。


 そういうことで、タラコと明太子は同じものになります。現在では、辛子明太子を省略して「明太子」といい、「明太子は辛いタラコ」のこと、「普通のタラコは塩漬けのもの」として区別をしています。



 余談ですが、辛子明太子は塩辛の仲間なんですよ。


 辛子明太子はタラコを塩漬けにした後に、唐辛子の入った調味液に漬け込んで作られていますが、この唐辛子に漬け込む過程で乳酸発酵をしているんです。なので、塩辛と同じで辛子明太子は発酵食品の分類になるんです。塩辛といってしまうと分かりにくいので、「タラコのキムチ」といった方がいいかな。もともとは、朝鮮から入ってきた保存食ですからね。



今日の最後に

 タラコと明太子は、両方とも鱈の卵巣をさすものなので同じものといえます。今では区別するために塩漬けのものをタラコ、辛い味付けのものを明太子と呼んで分けています。


 鱈の旬は12~1月です。この時期の鱈は脂がのって本当に美味しいです。同時に鱈の産卵期でもあるのでタラコも旬です。ビタミンをはじめとする栄養がとっても豊富な食材で、美容効果も期待できます。旬の時期なので、国産のタラコを召し上がってみてはいかがでしょうか。でも、美味しいからといっても魚卵には変わりないので、一日に30g程度にしてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。



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