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1月3日は「三日とろろ」

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お正月




こんにちは
お正月いかがお過ごしでしょうか。お正月のお料理に飽きた、という方もいらっしゃると思います。 ところで、「三日とろろ」というものをご存知でしょうか。お正月の風習のようですが、聞きなれない言葉ですよね。
そこで今日は『三日とろろ』についてお話をしたいと思います。


三日とろろ


お正月



 「三日とろろ」は、その名の通りとろろに関係した風習です。 主に東北、関東、中部地方などに伝わる風習で、お正月の3日の日に長寿や健康を祈願してとろろ汁を食べます。年末年始に疲れた胃腸の調子を整えるということで食べるようになったそうです。


 また、この日にとろろを食べると、「一年間風邪を引かない」、「一年間無病息災で過ごせる」、「延命長寿できる」などの言い伝えがあり健康への願いが込められています。



アミラーゼ


とろろ


 そういえば、とろろに使う山芋や長芋にはアミラーゼが豊富に含まれていますよね。 アミラーゼは消化酵素の一種で、デンプンの消化をスムーズにする働きがあります。(胃腸薬にも必ず配合されています。)


 アミラーゼは加熱すると壊れてしまうので「とろろ」なら年末年始で弱った胃腸には最適な食材ということになりますね。 また、長芋は食物繊維が多いので食べ過ぎてしまった胃腸には良い食材ですよね。


 山芋や長芋にはアミラーゼの他にも、ビタミン類やミネラルが含まれています。ビタミンE、ビタミンB、ビタミンC、ナイアシン葉酸といったものです。ビタミンCは抗酸化作用によって免疫力を高め、ムチンとの相乗効果で風邪などの感染症への抵抗性を高めてくれます。お正月に山芋や長芋を食べることはとても良いタイミングといえます。


 「三日とろろ」は体にやさしい風習なんですね。ちなみに、お正月にとろろを食べる地域は他にもあり、長野県の南信を中心に1月2日に「すり初め」で食べます。1月4日にも「四日とろろ」として食べる地域もあります。



ちょっと雑談

山芋や長芋はどうして生食できるの?


長芋


 山芋や長芋以外のイモ類は加熱調理が基本ですが、山芋や長芋は生食が可能です。これは、山芋や長芋の持つアミラーゼが関係しています。


 サツマイモなどのイモ類が持つデンプン質は、加熱することで構造を弱められた後に消化酵素によって分解されます。なので体内で消化するには加熱調理が必要となります。


 一方、山芋や長芋はもともとテンプンの構造が弱いため、消化酵素であるアミラーゼの作用だけで分解されます。よって生食が可能となります。


 ということで、山芋や長芋は生で食べることができるのです。ちなみに、とろろをご飯にかけて食べれば、ご飯の消化も良くなりますよ。



今日の最後に

 「三日とろろ」は、東北や関東、中部地方に伝わる1月3日にとろろを食べる風習です。年末年始で弱っている胃腸を助ける意味や、一年間の無病息災を願うという意味があります。1月3日はとろろ汁をお試しください。サラダや浅漬けで食べてもご利益がありそうですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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