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鰹節(削り節)を買うときに袋が膨らんでいるのは何故?

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鰹節




こんにちは
鰹節(削り節)って買いますか。スーパーへ行くと色々な種類が売られていますが、ほとんどがパンパンに膨らんでいますよね。ポテトチップスなんかもそうですが、どうしてパンパンに膨らんでいるのでしょうか。不思議ですよね。
そこで今日は、鰹節の話を交えながら、この謎についてお話をしたいと思います。


鰹節の話


鰹節の話



 日本のお料理に欠かせない鰹節は、カツオの身を乾燥させた日本の保存性の高い食品です。大きく分けると荒節、枯節、本枯節に分けられます。鰹節の元となるカツオは、約8000年前の縄文時代にはすでに食されていて、古墳文化時代になると堅魚(干しカツオ)という鰹節に似たものが作られていました。主に堅魚の煎汁(いろり)が料理に使われていたそうです。


 鰹節が作られるようになったのは、室町時代に入ってからになります。 1489年に「四条流包丁書」の中に登場する、「花鰹」が今の鰹節に似たものになるそうです。この当時のものはワラなどで燻してから吊るし乾かしたもので、今のようなカビ付けがされていないものだったそうです。


 今のような鰹節は江戸時代に入ってから作られるようになりました。これまでのワラなどを使った燻乾法から、クヌギ、や樫を使った燻乾法に変わりました。これを考案したのは、紀州印南(和歌山県熊野印南浦)の漁師角屋勘太郎という方で鰹節造りに大きな進化をもたらしました。やがて土佐で考え出された燻煙加工での方法へと変わり、 「土佐の与一」が全国へ広げ現在に至ります。


 その昔は家庭で削っていた鰹節は、現代ではパック詰めされているのが一般的です。そこで気になることは、店頭で見かけるものは膨らんだものが多いということです。まるでポテトチップスみたいですよね。


 ではここからは、この謎についての話になります。



鰹節(削り節)の袋はどうしてパンパンに膨らんでいるの?

削り節


 鰹節(削り節)のパックがパンパンに膨らんでいる理由は、酸化を防ぐためなんです。


 もともと鰹節は塊のものです。鰹節は塊だと酸化しにくい食品なのですが、削り節は削った瞬間から酸素により酸化が進んでしまいます。削って30分くらいで変化が現れるほどなんです。


 この酸化を食い止める方法が、空気(酸素)を抜いて代わりに不活性ガス(窒素ガスなど)を注入する方法です。このことが今回の理由で、削り節の味や風味を落とさないため、不活性ガスを入れています。


 ちなみに、この作業を怠ると色がくすみ風味が損なわれ、賞味期限も短くなります。


 これで謎が解けました。でも、開封してしまったら…。


 開封した、削り節は2~3週間程保存できますが、意外と短いですよね。やっぱり酸化が原因…。


 これを解決する方法は、冷凍です!


 開封後はジップ付の袋に入れしっかりと空気を抜き、冷凍庫での保存がベストです。期限は、6ヶ月を目安に使ってください。


 削り節は冷凍しても固まったりしないので安心してください。そのままお料理に使うことができますよ。


今日の最後に

 鰹節(削り節)のパックがパンパンに膨らんでいる理由は、酸化防止の不活性ガス(窒素ガスなど)が入っているからです。風味を逃がさないようにしっかりと守られている訳ですね。


 11月24日は、「カツオ節の日」です。「11(いい)」「24(節)」と読む語呂合わせから、鰹節で有名なヤマキ株式会社が制定したそうです。この記念日は、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されているとのことです。鰹節には、体内で作れない必須アミノ酸がすべて含まれていて、健康維持に嬉しい効果を期待できます。 世界一硬い食品の鰹節は、栄養満点なので毎日少しずつでも召し上がってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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