人工イクラはこうして作られている
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こんにちは
人工イクラってご存知ですか。最近ではほとんど見かけなくなりましたよね。なので売っているところも少ない。
この人工イクラですが、自分で作れるとしたら楽しいと思いませんか。そこで今日は『人工イクラの作り方』についてお話をしたいと思います。
人工イクラ(人造イクラ)の作り方
人工イクラ(人造イクラ)を世界で初めて製造したのは、富山県魚津市の日本カーバイド工業です。カプセル接着剤の研究中に偶然イクラ状のものができたので、このアイデアを水産加工の会社に持ち込んで人工イクラは作られました。
工場で作られている人工いくらは三重構造になっています。
一番外側の透明の膜は海草(ヌルヌルの成分)などから抽出したアルギン酸ナトリウム水溶液です。
内側には増粘多糖類の一種であるカラギーナン、ゼラチン、ヘクチンなどの混合物です。
このふたつを二重ノズルから塩化カルシウム水溶液のなかに出すと、外側のアルギン酸ナトリウムがゲル化して、ゼリー状に固まります。こうしてできた丸い粒のなかに、注射器で中心を入れる。中心の材料は、サラダ油にニンジンなどから抽出したβカロチン等で着色したものです。
人工イクラの構造
外側 ⇨ アルギン酸カルシウムの膜
内側 ⇨ いくら味の液体+食用色素
中心 ⇨ サラダ油+食用色素
人工イクラは工場で作られていますが、家庭でも作ることができます。
人工イクラを作る材料
アルギン酸ナトリウム 2g(小さじ1くらい)
乳酸カルシウム 2g(小さじ1くらい)
食用色素(適量)
水 200ml×2個
泡立て器
マグカップ 2個
カス揚げ(アクをとる網)
スポイト(ストロー可)
人工イクラの作り方
マグカップ等に水200mlを入れてからアルギン酸ナトリウム2gを加えて泡立て器で攪拌します。(箸やスプーンで代用するときは、ダマにならないように注意)
溶かしたアルギン酸ナトリウム水溶液に食用色素を入れて混ぜます。(食用色素の量はお好みで構いません)乳酸カルシウム水溶液はマグカップ等に水200mlを入れてから乳酸カルシウム2gを加えてよく混ぜます。
スポイト又はストローを使ってアルギン酸ナトリウム水溶液を一滴ずつ、2の乳酸カルシウム水溶液の中に落としていきます。一滴の量を変えると、大小や細長いものができます。
ここで完成した人工イクラは食べることができます。ただし、アルギン酸ナトリウムや乳酸カルシウムが食用可能なものを使ったときに限られます。
材料とやり方は分かったけどアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムはどこで買うの?
アルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムは、薬局やホームセンター、通販で買うことができます。二つとも各1000円前後で入手可能です。
少し高いと思られる方や手軽に作りたい方には、実験セットになったものを購入されるといいと思います。人工いくら実験セットは、だいたい1000円くらい購入可能です。お子さんと遊びながら学べるのでお勧めです。
今日の最後に
人工イクラはカプセル接着剤の研究中に偶然に発見されできたものです。やや難しい構造ですが自宅で作ることもできます。そうそう、作るときに忘れていたことを一つ。アルギン酸ナトリウム水溶液を作るときに水を使わずに、ジュースやコーヒーなどの飲料を使うとその飲み物の味になりますよ。オレンジジュース味のイクラ風ゼリーのような感じです。興味がある方は是非!
ちなみに、本物との見分け方はお湯を使うと分かります。
本物のイクラはお湯につけると白く濁ります。これはイクラの中に含まれているタンパク質成分によって白く濁るからなんです。
それに対し、人工イクラはお湯につけても白く濁りません。参考までに見分け方のポイントでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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