スーパーで買った卵は洗わなくてもいい理由
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こんにちは
卵は洗ってはいけないと言われています。「これって本当?」って思いませんか。
だってスーパーに並んでいるものは、凄くキレイ。洗浄されているとしか考えられません。
そこで今日は『卵の洗浄』についてのお話をしたいと思います。
卵の洗浄
答えから言うと、スーパーに並んでいる卵はしっかりと洗浄されています。だから洗わなくても大丈夫です。
卵は洗ってはいけないとされていますが、出荷前に各地のGPセンター(洗卵選別包装施設)という施設で洗浄されています。
※GPとは、Grading(格付け)とPacking(包装)の頭文字をとって付けられた名前です。
洗浄にはルールがあり、30℃以上かつ卵よりも5℃以上高い温度のものを使うことが定められています。洗浄の工程は、先ず基準値以上の温度で汚れや菌を洗い落とします。次に卵にはまだ付着している菌を消毒・殺菌します。主にサルモネラ菌を殺菌するのが目的です。食中毒の原因になるので、しっかりと消毒・殺菌の処理を行います。
※消毒・殺菌の処理に用いられるものは、次亜塩素酸ナトリウム150ppm溶液です。次亜塩素酸ナトリウム150ppm溶液は、1リットルの水に原液0.15gが溶けたものを指します。
※サルモネラ菌には10分間の浸漬時間が有効とされています。
そして最後に再びお湯をかけてすすぎ、直ちに温風で乾かします。最後に消毒・殺菌パックに詰められ出荷されます。
このような工程で卵は 消毒・殺菌処理されています。
ちなみに、次亜塩素酸ナトリウムは、水道水の浄化や野菜、果物などの洗浄にも使われている安全なものです。
このように洗浄されているので一般にスーパーで売られている卵はキレイな卵なんです。しっかりと消毒・殺菌されているので安心して食べることができます。
日持ちがわるくなるからは嘘なの?
洗浄すると、クチクラ層が流されてしまうので日持ちは悪くなります。クチクラ層は雑菌から卵を守るものなので、洗浄され落とされると日持ちは悪くなるのは事実です。
ですが、日持ちが悪くなる原因が雑菌なら、この問題は簡単に解決できます。その理由は、先程の工場での洗浄です。すでにGPセンターにおいて消毒・殺菌されているので問題はほとんどないと言ってもいいでしょう。
問題となる日持ちですが、洗浄された卵の賞味期限は一般的に2週間です。
これは夏場の気温を基準にしていますが、冬場の気温10℃以下ならで57日間も生で食べることができます。ということは、冷蔵保存なら57日間日持ちすると言えます。このことから卵は洗ってクチクラ層が落ちても、冷蔵保存なら日持ちすると考えられます。
しかし、ここで注意したいのが、冷蔵庫内に潜む他の雑菌です。消毒・殺菌されているからと言っても100%ではありません。安全性をとるのであればやっぱり2週間が妥当。2週間を過ぎた卵は加熱して食べたほうが安全と言えます。
余談ですが、もしもスーパーで買ってきた卵に汚れが付着していたら、ふき取るだけで大丈夫です。10℃以下で保存して賞味期限までに食べてください。
ちょっと雑談
黄身に血が混ざっていたら
黄身に付いている血は、血斑(ブラッドスポット)と言われるものです。これは鶏にストレス(大きな音など鶏が驚くようなこと)が一時的に加わった場合に、卵巣や輸卵管の毛細血管が破れて、そこから出血した少量の血液が卵黄膜に付着してしまいます。鶏の血液であることに間違いはありませんが、生で食べても人体に影響を及ぼすことはありません。気になるようでしたら血の塊を取り除くといいですよ。加熱調理ならもっと安心ですね。
卵の血で注意しなければならないのが、血液が白身全体に溶け込んだ「血玉卵」です。これは食用不適当な卵なので処分してください。一部の業者ですが、返金対応してくれる会社もあります。詳しいことは製造元にお問い合わせください。
今日の最後に
卵は洗ってはいけないと言われていますが、スーパーで売られている卵のほとんどは洗浄されています。これまで汚れや菌を気にされていた方は安心して食べてください。また、スーパーで購入した卵を自宅で洗う必要はありません。どうしても気になるようでしたらふき取ってください。
卵は温水で洗浄され、次亜塩素酸ナトリウムで殺菌処理されているのでかなり安全性が高い食品です。栄養価も高いので安心して食べてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。