どうして「ユウガオ」を干すと「かんぴょう」に呼ぶの?
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こんにちは
お寿司の巻物に「かんぴょう巻き』というものがあります。
野菜の干したものが、かんぴょうになるのですが、
どうして干したものは「かんぴょう」と呼ぶようになったのでしょうか。
そこで今日は『かんぴょう』についてお話をしたいと思います。
かんぴょうの由来
まずは、かんぴょうの原料である「ユウガオ」についてです。
ユウガオは、アフリカ・アジアの熱帯地方が原産で、日本へは、中国から朝鮮を経由して渡来しました。枕草子や源氏物語の作中に登場することから、平安時代頃にはすでに栽培されていたと考えられています。
日本での発祥地は、関西の木津です。神功皇后が朝鮮から戻り、産着(うぶぎ)を木津(きず)の地に埋めた際に、その産着に夕顔の種がついていて、翌年に夕顔(ふくべ)の新芽が出たそうです。このことが日本での最初で、滋賀県の木津村が発祥の地と言われています。
現在、国内生産の90%が栃木県産です。大阪を中心にはじまったユウガオの栽培が、栃木県壬生町に伝わったのは江戸時代のことです。壬生領の耕地が広いのにもかかわらず、農産物が少ないために江州からユウガオの種子を取り寄せ栽培がはじまりました。 栃木県は関東ローム層で、夏場は雨が多く地表の温度が上がらないなど、その風土がユウガオの生育にとても適していたことで特産品になりました。
和名の「夕顔(ユウガオ)」という名称は, 夕方に咲き,翌日の午前中にはしぼんでしまうところに由来しています。
「かんぴょう」と呼ばれるようになった理由
この漢字をどう読むかわかりますか。
『干瓢』
答えは、「かんぴょう」。
そして、かんぴょうは漢字で、「干瓢」又は「乾瓢」と書きます。
ここに登場した「瓢」の文字は、「ひさご」や「ふくべ」と読まれて、ひょうたんやユウガオなどの総称になります。
これで「干瓢」と呼ばれる理由がわかりますね。
ユウガオの実は「ふくべ(瓢)」なので、瓢をむいて干した(乾かした)ことから、「干瓢(乾瓢)」となりました。ちなみに、「ふくべ」は訓読み、音読みだと「ヒョウ」になります。
余談ですが、大正時代から昭和にかけて大阪の市場を中心にかんぴょうを木津と呼んでいたそうです。山城国から木津川を下り、摂津の木津へ運ばれたかんぴょうはブランドものだったようですよ。
今日の最後に
かんぴょうと呼ぶ理由は、漢字で書くとわかりやすくなります。
漢字では、「干瓢」。
瓢は、音読みでヒョウと読みます。干した瓢なので、「かんぴょう」になります。なお、ピョウの読み方は、箪瓢(タンピョウ)や一瓢(イッピョウ)と同じ使い方です。
ユウガオの旬は、7~9月です。ユウガオは食物繊維が豊富でゴボウの約4倍にあたるほどの豊富な量です。加えてカルシウム、カリウムもゴボウの約5倍、他にもリンや鉄などのミネラルを含みます。夏バテの予防に適した食材なんですよ。クセがないので煮物や炒め物などに入れて、召し上がってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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