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夏はやっぱり麦茶! ところで麦茶はお茶なの?

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麦茶の話





こんにちは
暑い日が続きますね、しっかりと水分補給できていますか。
夏の水分補給といえば麦茶ですよね。冷えた麦茶は何よりも美味しいです。
ところで、麦茶ってどうして「茶」の字が付くのでしょうか。原料は大麦ですよね。
そこで今日は『麦茶』についてお話をしたいと思います。

麦茶はお茶?




麦茶はお茶?

 麦茶の原料である大麦は古くから栽培されていて、日本には縄文期の末期(約2500年前)に、栽培植物として伝播し、広く全国に広まったそうです。麦茶の起源は、平安時代に上流階級の間で流行した「麦湯」という飲み物にあります。



 麦湯は、炒って粉にする糒加工(ほしいかこう)したものをお湯の中に溶かした飲み物。平安初期に書かれた「和妙類聚抄」の中に、「米麦を乾かし、これを炒って粉にし、湯水に点じて服す。」との記述があります。また、麦を糒加工したものを「みづのこ」、「はったい」、「炒り粉」、「香煎」、「麦こがし」などと呼んでいたそうです。



 江戸時代の1697年(元禄10年)に出版された本朝食鑑に、「当今、生麦を香ばしく炒り、鮗ィ(むぎこがし)を磨き、篩にかけて粉末にし、夏月、冷水を飲むとき、これを加えて練って服用している。砂糖を和して食べることもある」と記されていることから、この時代に現在に近いものに変化したと考えられます。江戸時代末期になると、麦茶は、町人衆の気軽な飲み物になり、お茶がわりとして商品化され、現代の喫茶店のような「麦湯店」ができ一気に広まりました。


 明治時代になると一般家庭で大麦を炒って麦湯を作るようになり、家庭で作る飲み物へと姿を変えていきます。そして大きな変化が起こったのが昭和38年のことです。


 東京五輪の前年、高度成長期で一般家庭に冷蔵庫が普及していくなか、常陸屋本舗が大型コーヒー焙煎機を輸入し、初のティーバッグ麦茶を『江戸麦茶パック』と称して発売しました。さらに2年後の昭和40年には、石垣食品が水出し用のティーバッグ麦茶を発売され麦茶は日本の夏に欠かせない飲み物になりました。


 一般的に『麦茶』という呼称が浸透したのは、昭和40年(1965年)頃からです。なお、名称は太平洋戦争前は、東日本は「六条大麦を使用した麦湯」、西日本は「裸麦使用の麦茶」と呼んでいたそうです。



麦から作るのに「茶」の字が付くのはどうして?

 日本茶中国茶、紅茶はすべて「チャノキ」の葉から作ります。茶葉を使うことが日本の茶の定義であるのに「茶」を付けるのはヘンですよね。


 しかし、その答えは日本人の昔からの風習にあるようです。


 日本人は昔から、「お茶=植物の葉などを乾燥し、お湯で成分を浸出した飲み物」という考えをもっていて、この意味から麦茶も「お茶」という分類で使っています。他にも、ドクダミ茶や甘茶などがあります。


 ということで麦茶は「茶ではない、お茶」になります。



麦茶の効能

 「夏だから冷たい麦茶」だけではなく、夏に麦茶を飲む理由はちゃんとあります。麦茶には熱くなり過ぎた体を冷やす効果があり、麦茶を飲むと体温を下げて体のほてりを逃がす効果があります。加えて、カリウムなどのミネラルが含まれているため、汗で失われたミネラルを補給することができます。これは疲労回復や夏バテ予防にもなるということです。他にも多くの効能があります。



  • ほてった身体を冷やす

  • 血行を促進する

  • 抗酸化作用

  • 胃を守ってくれる

  • 発ガン性物質に対して効果がある

  • 虫歯を予防することが出来る

  • ノンカフェインだから安心して飲むことができる



今日の最後に

 麦茶に、茶の字が付いているのは日本人の風習だったようですね。そして夏に麦茶を飲む理由はしっかりした根拠があるからといえます。


 まだまだ暑い日は続きます。麦茶を飲んで夏バテしないように頑張りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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