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鍋料理には春菊! 春菊と菊菜の違いはなに?

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秋の風景




こんにちは
寒い季節に鍋料理に限りますね。鍋料理には様々な具材が入りますが、春菊って使いますか。鍋料理に彩りを添える名脇役ですよね。
ところで、春菊って菊菜とも呼ばれますが、両者はどこか違いがあるのでしょうか。地域によって呼び方が異なるだけなのでしょうか。
そこで今日は『春菊と菊菜』についてお話をしたいと思います。



春菊


春菊



 春菊は、トルコやギリシャなどの地中海沿岸が原産の植物です。ヨーロッパなどでは主に観賞用に栽培され、野菜として食用にしているのは日本や中国、東南アジアなど一部の地域だけといわれています。食用といっても中国ではもっぱら薬として使われていたそうですよ。


 日本へは、室町時代に中国を経て渡来したといわれています。江戸時代の農書「農業全書」や「菜譜」には栽培方法が記載されていることから、この時代には広く栽培が行われていたようです。春菊の名前の由来は、文字通りの春に花を咲かせ、葉の形がキク(菊)に似ていることから「春菊」と呼ばれるようになりました。



春菊と菊菜


菊菜
画像出典: 国華園


 春菊は関西で、菊菜(きくな)と呼びますが、本来は品種が異なるものになります。春菊には4種の品種が存在しますが、栄養価などはほとんど同じで、ただ葉の付き方や食感に違いが現れます。



棒立ち中葉種

 関東を中心に栽培される品種の春菊です。棒立ちという名前のとおり、茎が立ち上がっていて、葉は切れ込みが深いことが特徴です。枝が分かれた茎と葉を摘み取って食用にします。


中葉春菊(株張り)

 棒立ち中葉と同じ中葉種ですが、成長しても茎が立たずに株が横に張って成長します。


大葉春菊・鍋春菊・おたふく

 主に九州で栽培されているのがこの種類の春菊です。成長しても茎が立ちません。葉が大きく肉厚で、切れ込みが少ない種類の旬です。若い葉はアクが少ないので生食が可能です。


スティック春菊

 一般的な春菊に比べて、香り立ちが少なくクセがないことが特徴です。こちらの春菊は主に生食に適した種類になります。


 このように、春菊と菊菜は同じ仲間になりますが種類が異なるものになります。関西の「菊菜」は、関東の「春菊」と比べると葉は丸みを帯び香りもやや控えめ、茎がありません。葉を食べるといった感じになります。 ということで、春菊と菊菜は種類が違うものになります。ただし、一部のお店では春菊を菊菜と呼んで売っていることもあるので、そのときは葉の付き方と茎で判断してください。



春菊の保存

 春菊は、傷みが早い野菜です。「冷蔵庫で保存していたらいつの間にか腐っていた」、よくある話ですよね。そこで保存の目安を紹介します。


冷蔵保存での日持ち日数
* 袋のまま保存 2~3日

  • 適切な保存 5~7日



保存方法

  1. ボウルなどに水を張り浸しながら洗います。

  2. ザルに上げてしっかりと水気を拭き取ります。

  3. 根元を濡れた新聞紙またはキッチンペーパーで包みます。

  4. 乾かないようにポリ袋で覆い、野菜室で立てて保存します。


 購入したままの袋だと、温度差によって水滴が生まれ腐りやすくなってしまいます。上記の保存方法を行えば5~7日くらいは日持ちするので、早めに適切な処置を行ってください。


冷凍保存する場合

  1. 春菊を20秒ほどサッと茹でます。

  2. 冷水で冷やし、水気をよく拭き取ります。

  3. 食べやすい大きさに切り、一食分ずつ小分けにしてラップで包みます。

  4. 冷凍保存袋に入れて冷凍します。


 解凍は不要で、凍ったまま鍋料理などに使えます。冷凍した春菊は、約1ヶ月を目安に使い切ってくださいね。



今日の最後に

 春菊を菊菜と呼ぶ場合がありますが、春菊とは同じ仲間でありながらも種類が違うものになります。菊菜は関西地方を中心に出回る春菊の種類です。食感にやや違いがあるのでお好みのものを選んでください。食べやすさなら大葉種です。


 春菊の旬は、11月~翌2月です。緑黄色野菜である春菊は、β‐カロテンやビタミンCが豊富に含まれていて免疫力を高める作用がありこの時期にピッタリの野菜です。旬の美味しいときに召し上がってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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