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春に美味しいクレソン! セリとの違いはなに?

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春の花




こんにちは
この時期多く出回る野菜に「クレソン」があります。肉料理の付け合わせによく使われる野菜ですよね。
ところで、クレソンと似たような野菜に「セリ」というものがありますが、見分ける方法などはあるのでしょうか。
そこで今日は『クレソン』を紹介しながら、セリとの違いをお話したいと思います。



クレソン


クレソン



 クレソンは、ヨーロッパ原産のアブラナ科の植物で、水中や湿地に生育する水生植物です。ヨーロッパでは、古くから食用とされていて、14世紀頃にはフランスで、17世紀頃にはドイツで栽培が始まりました。「クレソン」というのはフランス語の呼び名で、英語では「ウォータークレス」と呼ばれています。


 日本へは、明治3~4年にオランダから外国人宣教師によって渡来しました。当時から、辛みのある菜という意味で「オランダがらし(和蘭芥子)」と呼ばれていました。


 とても繁殖力が強く、キレイな水辺で野生化し、今では日本のいたるところに自生しています。都心の公園の池などにも繁殖しているのを見つけることができます。ほぼ1年中見かける野菜ですが、旬は3~5月の春になります。冬から春先のものは、柔らかく味も良く美味しいです。


 クレソンは外国から渡来した野菜ですが、日本にも似たような野菜があります。それは、日本原産の野菜で七草粥などで古くから親しまれている「セリ」という野菜です。



クレソンとセリ


セリ


 非常に似ている野菜ですが、属性からもわかるようにセリは、セリ科に分類されるので全く違う野菜になります。ちなみに、クレソンは、アブラナ科です。


 両者は、栽培方法にも違いが出てきます。セリは、水たんぼの中で成長する冬にできる植物なんですよ。セリの葉は、傘のような形をしていて全部で5枚、クレソンよりも一枚の葉っぱの大きさが大きくなります。長さは、20㎝程度の大きさです。例外として80㎝程度のものもあるそうです。


クレソンの花


 一方、クレソンの大きさは50㎝~120㎝、葉は小さく羽状に並び、春になると小さい白い花が咲きます(上記写真の花)。暑さにも、寒さにも強く、一年中自生しているのを見かけます。


 ちなみに、クレソンにそっくりな植物に「オオバタネツケバナ」というものがあります。見た目も味もそっくりですが、生でも食べることができる野菜なので特別には注意する必要はありませんので大丈夫です。以上がセリとクレソンの違いでした。





クレソンは栄養満点

 クレソンは、野菜の中でも栄養価が非常に高い食材です。ホウレンソウやチンゲン菜よりも栄養価の高い野菜なんですよ。主な栄養素はビタミンC、鉄、カルシウム、カリウム、β‐カロテン(ビタミンA)、加熱に弱い栄養素も含まれるので生で食べることが理想です。クレソンを食べれば、消化の促進や食欲増進、動脈硬化予防や抗ストレス、免疫力強化や高血圧予防など様々な効能が得らますよ。まさに、万能薬的な野菜ですね。それでは代表的なものを紹介します。


 クレソンには、ワサビなどと同じ「シニグリン」という辛み成分が含まれています。シニグリンには、様々な健康効果があり、特に免疫力が低下しているときに1日当たり80g食べるだけで効果を発揮します。


シニグリンの効能

  • 食欲増進

  • 胃もたれ解消

  • 免疫力の増強

  • 脂肪の消化促進



 また、クレソンは立派な緑黄色野菜でもあるためβ‐カロテンが豊富で緑黄色野菜の中でもトップクラスなんです。抗酸化機能の高いβ-カロテンのはたらきで、細胞の劣化を抑え、生活習慣病を予防してくれます。


β‐カロテンの効能

  • 皮膚や粘膜の強化

  • 視力の維持

  • がんの予防

  • 黄斑変性症の予防


 その他にも、視力回復、美肌効果、口臭予防、脂肪代謝の促進、血流改善、アンチエイジング効果など嬉しい効能ばかりです。



クレソンを食べよう!

 そんなクレソンは加熱せずに生で食べるのが一番です。クレソンに含まれる栄養を丸ごと摂取するにはサラダや付け合わせをお勧めします。どうしても独特の苦味が苦手だという方は、油で炒めることで苦みが緩和しますよ。油で炒めることでβ‐カロテンを効率的に摂取することが可能になるので有効的です。


 今の時期なら、季節の山菜とともに天ぷらの盛り合わせやかき揚げがお勧めです。衣にサッとくぐらせたクレソンを揚げるだけです。カラッと揚がればOKです。非常に簡単で栄養満点なので是非お試しくださいね。



作り置きで長持ち!

 クレソンのオリーブオイルで漬けることで、日持ちが良くなりさらに便利に使うこともできるようになります。



作り方

  1. クレソンを軽く塩茹でにし、冷水にさらし水気を切ります。

  2. 3㎝幅に切り、清潔な保存容器に入れます。

  3. そこへ半分に切ったにんにく、塩、唐辛子を入れます。

  4. ひたひたにオリーブオイルを入れ、一晩漬け込み完成です。



 サラダはもちろん、パスタや炒め物などに使ってください。1~2週間ほど保存可能です。



今日の最後に

 クレソンは、和名「オランダがらし」と呼ばれる野菜です。栄養価が高く「最強野菜」とも呼ばれています。


 クレソンの旬は、3~5月の春です。旬のクレソンは、葉の色も鮮やかで、なにより柔らかく味も濃いので美味しいです。サラダにするなら春のクレソンがお勧めです!
春に、名脇役のクレソンを召し上がってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。








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