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「ささげ」と「いんげん」の違いはどこ?

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ささげといんげん




こんにちは
涼しくなり夏野菜も終わりといった感じでしょうか。そんな夏野菜に「ささげ」というものがあります。夏にはお馴染みの野菜ですよね。
ところで、いんげんという豆もありますが、何がが違うのか見分けがつきますか。名前が書かれていないとわかりませんよね。
そこで今日は『ささげといんげん』についてお話をしたいと思います。

三尺ささげ




ささげといんげん

 ささげは、日本の野菜だと思っていましたが南アジア原産の野菜です。日本へは中国を経て渡来しました。平安時代には既に栽培されていて、「大角豆」と呼ばれていました。名前の由来には諸説ありますが、莢を牙に見立て「細々牙(ささげ)」と言う名がついたと言う説と、莢が物を捧げるように上を向いているので、捧げ(ささげ)とついたと言う説があります。日本では、関東以南の暖地で栽培されていますが、現在は多くが中国やタイなどの輸入品です。


 一方いんげんは、中央アメリカが原産の野菜です。日本へは、16世紀末にヨーロッパを経由し中国に伝わり、1654年に明から来た禅僧の「隠元隆琦(いんげんりゅうき)」によって渡来しました。いんげんの名前の由来はお気付きだと思いますが、禅師の名にちなんで「隠元豆(いんげんまめ)」と付けられました。日本で本格的な栽培が始まったのは、北海道の開拓が始まってからの明治時代からです。現在でも国内生産の大部分が北海道産のものです。


 両者は似た形をしていますが、はっきりと違いがあります。その一つが上記で説明したように原産国が違います。


 同じマメ科の植物ですが生まれ故郷がそれぞれに異なります。そして、見た目の違いは、ささげの方がいんげんよりも細長くなります。さらに、収穫時期も違い、ささげは夏限定といった感じで6~9月に収穫されます。一方いんげんは7月から11月くらいまで収穫されます。


原産国特徴収穫時期日本への渡来
ささげ南アジアいんげんより細長い6~9月平安時代
いんげん中央アメリ細長い7~11月1654年



栄養の違い


いんげん


 また、栄養価にも違いがあります。ささげはいんげんと比べるとビタミン類がやや劣ります。ビタミンC自体がささげにはありません。その代わりに葉酸が多く含まれています。また、ささげはミネラルが圧倒的に豊富です。ここでも両者の違いがはっきりとでます。同じ量を食べるなら、ささげの方が効率良く栄養を摂取できます。



今日の最後に

 ささげといんげんは、パッと見た限りでは区別はつきにくい野菜です。見た目で判断するなら「ささげの方が細長い」と覚えておくと分かりやすいと思います。栄養に関してはささげの方がミネラル類が多く栄養が豊富です。食物繊維約1.5倍、亜鉛約2倍、葉酸約3倍など圧倒的です。ささげの勝利といった感じでしょうか。


 ささげの収穫時期は、9月下旬くらいまで、いんげんは11月くらいまでです。調理方法は両者共ほとんど同じですので、美味しい時期にお浸しや炒め物などにして召し上がってみてはいかがでしょうか。 最後までお読みいただきありがとうございました。



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