シルシ

食に関係した情報をお届け致します。

青梅の生食はなにが危険なの?

スポンサーリンク




初夏




こんにちは
もうすぐ嫌な梅雨の時期に入りますが、6月は青梅が出回る季節でもあります。青梅の香りっていいですよね。
ところで、青梅は生で食べても大丈夫なものなのでしょうか。そのまま食べている人って見かけませんよね。
そこで今日は『青梅』についてお話したいと思います。


青梅の生食




青梅

 はじめに答えから言うと、収穫したばかりの青梅を食べることは可能です。しかし、可能ですがお勧めできません。


 理由は、青梅には「アミグダリン(青酸配糖体)」という成分が含まれているからです。アミグダリンは、体内にある酵素と反応するとシアン化合物という物質に変化し、中毒症状(呼吸困難や目まいなど)を起こす原因になります。


 アミグダリンは梅の他にも、ビワ、アンズ、ウメ、モモ、スモモ、オウトウ(サクランボ)などのバラ科植物の種子や未熟な果実の部分に含まれています。


 アミグダリンの致死量は60mgと言われ、これは未成熟な青梅で100~300個ほどにあたります。大人が青梅を300個、子供は100個ほど食べると致死量にあたりますが、少量では死に至ることはありません。果肉よりも種の方が含有量が多く10~20倍も含まれています。青梅の種は要注意です。



「梅干し」は食べても大丈夫なの?

 アミグダリンは、青梅が熟したり、干したり、お酒や砂糖、塩などに漬けて加工をしていったりする過程で大幅に減少します。本来、アミグダリンは種を守るために発生した成分なので、種を守る必要がなくなれば減少してしまします。


 なので、梅干しを食べても中毒症状はほぼありません。でも、梅干しの適量は1日に1~2個なので、多くても3個!塩分の摂り過ぎに注意しましょう。



青梅が手に入ったら

 青梅にはアクがあるので使う前に下処理をする必要があります。では手順を説明します。


青梅の下処理


青梅のアク抜き


  1. ボウルなどに入れて青梅を水洗いします

  2. ボウルに水を張り2~4時間アク抜きをします

  3. アク抜きが終わったらザルに上げます

  4. 布巾やキッチンペーパーなどで水気をしっかりと拭き取ります

  5. 青梅の黒いヘタを竹串などを使って1つずつ取り除きます

  6. 下処理の完了です


※黄色くなりかけている梅は1時間ほどのアク抜きで大丈夫です。また、完熟梅の場合はアク抜きの必要はありません。


 下処理が終わったら清潔な保存瓶を使って漬けましょう。もしも、加工する時間がないときは、冷凍保存しましょう。最低限、下処理法まで行い、冷凍保存袋へ入れて冷凍して時間があるときに加工しましょう。冷凍すると風味が落ちますが、漬け時間が短縮できます。短縮したい場合は、1日ほど冷凍して漬けましょう。(1週間で漬かります)



今日の最後に

 青梅を無加工で食べることは可能です。ただし、アミグダリンという有毒な物質が含まれているので注意しましょう。アミグダリンは干したり、漬けたりすると減少しますので加工してから食べることをお勧めします。


梅シロップ


 青梅は、梅酒や梅シロップに適した食材です。6月下旬になると青梅の流通がなくなってしまうので、梅酒や梅シロップを作るなら今がチャンスです。今年の夏も暑くなりそうなので、夏バテ対策に役立てましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。




www.raruka.net